ダイムラーベンツ・マイバッハ

ETC

マイバッハはメルセデスベンツのダイムラーが販売する高級車とそのブランド。
元はドイツのエンジン会社だったマイバッハだが1966年にダイムラー・ベンツ社の傘下となり、 その後1969年に社名を変更してマイバッハの名は一時途絶えた。しかし2002年にベンツとは 異なる高級車ブランドとしてダイムラー・クライスラーの一部門としておよそ40年ぶりにその名前 が復活した。

ラインナップは大きく分けてマイバッハ57とマイバッハ62のふたつ。それぞれに57Sと62S というスポーツモデルが存在し、4グレードが展開されている。
価格は最も安いマイバッハ57(左ハンドル仕様)が4400万円弱、最も高額な62(右ハンドル 仕様)が5200万円強となっている。
ただしロールスロイスやベントレーと競合するような超高級車であるため、さまざまな点がオーダー メイド可能で、最高級のプランを選択すると1億円ほどになるといわれている。

自動車の世界では車名の数字はエンジン排気量を表すことが多いが、マイバッハの57、62という 数字は車体全長を表している。その名のとおり57が5.7メートル、62が6.2メートルである ため一般的な普通乗用車と比べてはるかに大きい全長を持っていることになる(現在市販されている 国産車でもっとも高額なレクサスLS600hロングボディ仕様で5.1m)。
マイバッハのエンジンはメルセデス・ベンツ製のもの。57、62は5500cc、57S、62S は6000ccとなっている。
ベンツSクラス600ロングとマイバッハの5500ccエンジンは同排気量のV型12気筒SOH Cエンジンターボだが、エンジン型式は異なっておりスペックもマイバッハのほうが上回っている。

マイバッハは当初メルセデスベンツの1車種として販売される予定だったが、「メルセデスベンツ」 の最高級車はSクラスというブランドアイデンティティ的な問題と、マイバッハの販売方法がベンツ 車のそれとは異なるものだったため、ダイムラー社の1ブランドという形をとったとされている。 乱暴な言い方をすれば、メルセデスベンツの車(他のメーカー、ブランドもだが)はお金さえあれば 職業などを問わず買える。しかしマイバッハの場合は購入前に資格審査が必要といわれている。つま り売る側が客を選ぶ車ということになる。なお、審査の申し込みはメルセデスベンツ販売店で行える ようである。

国産ミドルクラスセダンが10台は買える超高級車らしく、マイバッハはオプションも高額で、例え ば前席と後席の間にあるパーティションを液晶のもの(ボタン操作で透過・非透過状態を切り替えら れる)を選択した場合オプション価格は400万円近くになるといわれている。また、サンルーフも 200万円近い価格となっている。
マイバッハ57、62が発売されてしばらくして出た某外国車情報誌にマイバッハ購入シミュレート 記事が掲載されていたが、読めば読むほどわれわれのような一般人には縁が無いと思わせてくれる記 事だった。
自分のような一般人には到底縁の無い車ではあるが、一生に一度くらいそのシートに腰掛けてみたい 車ではある。